令和3年度第3回かごしまジェンダー平等推進プロジェクトチーム会議を開催しました!
職場、家庭、地域等でジェンダー・ギャップ(男女格差)を解消するための取組に向けた気運を醸成するため、令和3年11月9日(火曜日)に「THIRD MEETING」を開催しました!
メンバーは、先進的な取り組みやマネジメントを行っている経営者等、働く女性のロールモデルとして活躍している方、その他職場、家庭、地域等で活躍されている方など10人です。スーパーバイザーはオフィスピュアのたもつゆかりさん、ファシリテーターは髙﨑恵さんです。
サードミーティングでは、メンバーが自分たちの現状からジェンダー・ギャップを生み出している背景を分析するためのセッションを行いました。
令和3年度第3回かごしまジェンダー平等推進プロジェクトチーム会議「THIRD MEETING」
1 SECOND MEETINGの振り返り
2 メンバーセッション
テーマ「ジェンダー・ギャップの解消に向けて、私たちは・・・」
ファシリテーター オフィスピュア 髙﨑恵さん
スーパーバイザー たもつゆかりさん
[スーパーバイザーからのコメント]
- メンバーによる実感のこもった現場からの意見がとても参考になった。ジェンダーバイアスを背景とした社会通念が、いろいろな場所で個人の能力発揮に影響を及ぼしていることが読み取れた。
- ジェンダー・ギャップを解消するアプローチの一つとして、ジェンダーによって生きづらさや困難を抱えている男性の状況にも目を向けることは重要な視点である。
- 職場に存在する女性に対する偏見や男性優遇の慣行に気づけるかどうかが鍵であり、男性優遇となっている制度や仕組みがあれば、それを見直すことが状況を変えることにつながる。
- ジェンダー平等に関する意識についてはジェネレーションギャップがあるということがよく言われるが、メンバーの意見から、意識には個人差があるという視点で現象を捉えて分析する必要性を改めて感じた。
- 選択的夫婦別姓や職場における旧姓使用についての意見もあったが、これらは個人の多様な選択が可能になる男女共同参画社会を形成する上で、一人ひとりの人権の尊重や個人の能力発揮(エンパワーメント)に関わる重要な問題である。
- 経済的な理由で生理用品が買えない「生理の貧困」については、女性のエンパワーメントや女性特有の健康問題として、職場でも考えていかなければならない。
[ファシリテーターからのコメント]
- 私達の社会の中には、女性には向いていない、男性にはできないといった、性別でひとくくりにしたマネジメントが根付いている。それがジェンダー・ギャップを生んでいる。例えば、育児休業において、制度は整っていても意識に壁があり、職場が取りやすい雰囲気でなかったり上司の理解がなかったりして、取りたい男性が取れていない。管理職登用にしても、女性が望まない、あるいは目指したくても目指さない現状や、希望しない男性に対するプレッシャーを生んでいる。
- トップの意識は本当に大切で、そのコミットメントがある会社では男女ともに働きやすい職場づくりに向けた取組が進んでいる。一方、ジェンダーについての企業経営者の関心は、まだまだ薄いのが現状。
- トップの意識やコミットメントに加えて、会社で働く様々な人同士、例えば、経営層と従業員、男性と女性、幅広い年代といった様々な人が、お互いにジェンダーについて気づきを得られるような語らいの場をつくることも大事。
- ジェンダー平等は人権の問題であることや、女性だけの問題ではなく、男性も一緒に考えていくことが大切なこと、そして、その推進が男女ともに働きやすく生き心地のよい、誰一人取り残さない社会につながることもこのプロジェクトで発信できたらよい。
- 「生理の貧困」への支援については様々な意見があるが、スマホや車が必需品のこの鹿児島で、女性の6割は非正規雇用で、しかも男性に比べて給与が低いことも背景に、生理用品の購入に困っている女性がいる現状をもっと知ってもらう必要があるのではないか。「生理の貧困」は「個人的な問題」ではなく「社会的な問題」であることを、前向きなメッセージで発信できたらよい。
- このプロジェクトでは、人々の意識に働きかけるようなコミットメント、1人ひとりがどう行動していけばよいかを提案できたらよい。
- ジェンダー平等の重要性に気付いていない方々に、どのように情報発信して認識を共有していくか。そうした観点でコミットメントの内容を考えていく必要がある。